2023.1.20
去る1月12日付けで、内閣官房副長官補からオミクロン株対応ワクチンの有効性のエビデンスは不存在との公文書回答がありました。岩国市の藤本佳彦氏の情報公開請求に対し、不開示通知を発出したのです。
これは昨年11月4日付けで、内閣官房内閣参事官から文科大臣官房総務課長に宛てた事務連絡「オミクロン株対応ワクチンの接種促進のための更なる取組推進について」に記述されている依頼の根拠に着目したものです。
具体的には、下記記述がありました。
- オミクロン対応ワクチンの重症予防効果等は従来型ワクチンを上回る
- 今後の変異株に対してもより有効であることが期待されている
これらの理由付けを以て、
- 年内にオミクロン株対応ワクチンの接種を進めることが非常に重要
- 希望する全ての対象者が年内に接種を受けられるよう、接種体制の確保や周知広報を行っている
- 所管法人等の関係機関等への周知や各所での掲示・配布をお願い
この度のエビデンス不存在が暴露されたことで、新型コロナ感染症対策を推進する大元である内閣官房がデマを垂れ流していたことが、白日の下に晒されました。つまり、政府がウソをついてまでもオミクロン株対応ワクチン接種を強引に推し進めようとしたことが浮き彫りとなったのです。
実際、内閣官房は昨年11月25日に新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針を変更。これを受け、文科省健康教育・食育課は、11月29日付け「『新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針』の変更等について」を都道府県教育委員会等に通知しました。
それには、先のオミクロン株対応ワクチンの有効性に係るウソが踏襲して記述されており、下記の依頼事項がありました。
- オミクロン株対応ワクチン接種については、児童生徒や保護者が主体的に接種の判断ができるよう、周知・広報を実施
- 教職員に対してオミクロン株対応ワクチンに関する情報提供を行う
- 希望する全ての教職員が年内に接種を受けられるよう、所管の学校等に対する働きかけ
これは教育委員会と衛生部署が連携するようにと指示があり、この事務連絡を見る限り、未就学、就学に関わらず児童生徒や教職員、保育士に対し接種勧奨を徹底することで、ワクチン接種率が低迷しているのを焦っている政府の姿がにじみ出ています。
この公文書を見た児童生徒の保護者が最寄りの市町の教育委員会や子育て部署に対し、教育・保育現場に接種勧奨を止めるよう要望を出した経緯があります。引き続き、市民団体やママグループにおかれましては、「エビデンス不存在」を大々的に掲げて戦って欲しいものです。