呉市指定ごみ袋等配送、現職市議の実質経営業者が落札!

活動報告

2023.1.27

 去る1月24日は、311回目の街頭演説。谷本誠一呉市議会議員と共に航空機を強制降機させられた、反ジャーナリストの高橋清隆氏とのコラボとなりました。同時に東京から2名の自然共生党役員が駆け着け、広島街宣部隊のあき代表と共に、チラシ配布も行い、且つ定期街頭演説としては、初のビデオ収録となりました。

20230127呉市指定ごみ袋等配送

 最初に、ゲストの高橋氏が応援弁士として、呉市議こと私を持ち上げました。その上で、我が国の食料自給率38%を評して、実質はもっと低く、種子法廃止や種苗法改正に起因して、物価高騰に伴い食糧危機に陥る可能性を示唆。グローバリスト、国際金融資本による兵糧攻めの危機を訴えました。

20230127呉市指定ごみ袋等配送

 さて私のテーマは、昨年末に行われた、次年度以降の呉市指定ごみ袋・指定シールの入札結果です。
 これまで広島県薬業(株)呉営業所が3年契約を5回連続落札し、独占体制になっていました。その要因は、平成16年7月から指定ごみ袋を導入する際、プロポーザルを行い、ごみ袋のロール式を採用したことで、3年8ヶ月間は同社と随意契約。以降3年毎の入札において、全てロール式仕様に設定したことです。この製法による工場が少ないため、それを下請けに有している広島県薬業の独壇場になっていたのです。
 そこで私は、ロール式に固執しない入札方式を提唱していました。一般にロール式より平袋式が安価で、今回は初めて別企業が落札したのです。
 併せて当局は、これまでの一括発注を改め、製造請負いと保管・受注・配送業務とに分離発注をしたのです。前者は大竹市にある中川製袋加工(株)大竹工場が1年契約で落札。後者は市内にある(株)ジョイで、3年契約です。因みに製造請負いを1年間に狭めたのは、物価高騰に対処し易いためです。
 これは広島県薬業は自治体から元請けの役割を演じ、その下に受注管理業者、更にその下に製造、保管、配送各社に下請けに出していたのです。つまり広島県薬業がマージンを吸い上げ、その分血税が無駄になっていたのでした。

20230127呉市指定ごみ袋等配送
20230127呉市指定ごみ袋等配送

 結果は、どちらの業務も2者が受注希望をしての指名競争入札でした。
 ここで問題なのは、(株)ジョイです。この会社は、5年前に江田島市の指定ごみ袋入札で談合し、その中心的役割を同社設立者である現職の呉市議会議員(当時は熊野町議会議員)が担い、50万円の罰金を課され、書類送検されていたのです。その結果呉市を初めとする近隣市でも、2年前に半年間の指名停止処分を行っていたのです。
 尚、地方自治法92条の2では、議員の兼業禁止の一環として、議員が取締役等に就任していれば、当該自治体と請負い契約を締結できないとしています。ところが、身内を取締役に立て、実質は経営の実権を握っていることが多々あり、ザル法なのです。同議員は、談合の主導的役割を果たしたことで罰金刑を受けたのですから、実質的な経営者であることは、否定できないでしょう。
 同法には、議員の何親等以内の身内が取締役だったら問題なのか、それらの規程がないため、例え一親等であっても、登記簿上取締役等に入っていなければ、倫理上の問題はあっても、法的にはクリアしている訳です。

20230127呉市指定ごみ袋等配送

 一方、入札に係る予定価格積算には、公平性の観点から、登録業者5者で見積もりを出させ、平均値を採用するのが呉市契約課として理想としています。ところがこの度、製造請負いは3者、保管・受注・配送は2者しか見積もりが提出されていません。前者には製造能力を有していない広島県薬業には声がかかっておらず、後者には声をかけました。結果的に、同社はどちらの発注にも応札はしなかったのです。
 製造請負いには、自社工場を有していること、再委託禁止を入札条件に入れたので当然です。保管・受注・配送業務は、広島県薬業として応札は可能だったにも関わらず、現在呉市への指定ごみ袋の供給が追いつかず、来る3月末まで、指定ごみ袋以外の透明または半透明袋でも構わないことになっていることによる契約不履行が背景にあったのは間違いないでしょう。
 また、今回の両落札業者は、これまでの広島県薬業の下請けには入っていませんでした。保管・受注・配送業務は他市のごみ袋での実績が15年以上、市内業者との条件を付したことで、競争原理が働きませんでした。運送業実績を複数年とすれば、応札者が増えたものと推察致します。
 結局、過去ごみ袋業界の悪しき慣習で、自治体に直接登録せず、元請け業者の下請けに入って仕事を取る体質があることが、新たな課題として浮き彫りになりました。

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