2023.7.25
第1部は、「食料危機と食の安全」です。畜舎の相次ぐ火災事故。鶏へのPCR検査徹底による鳥インフルエンザ陽性での全羽殺処分で、畜産業界に激震が走っています。
ロシアのウクライナ侵攻に関しては、穀物や資源の輸出が途絶え、対ロシア経済制裁においても価格高騰に繋がっています。
戦後一貫した減反政策で農地が減り、若者の農家離れで遊休農地が増え続けています。TPPやRCEPにより、関税障壁が撤廃されつつあり、農家を保護することができなくなっているのです。我が国の食料自給率は下降線の一途を辿り、兵糧攻めに遭えばひとたまりもありません。
国際的にも食料危機が危惧されており、今年に入ってから世界同時的に危険なコオロギ食が導入されつつあります。
加えて種子法廃止、種苗法改正、水道法改正で、食物と水をも外資に売り渡す悪政に警鐘を鳴らしました。
一方で、学校給食におけるパン給食や化学塩に加え、化学調味料の多用、極めつけは戦後一貫した牛乳の導入が健康上問題があったと指摘。環境保全型農業への転換を通じ、オーガニック給食導入の必要性を訴えました。
また立川市では中学校デリバリー給食の廃止から共同調理場へ舵を切ったところですが、同施策が食育とは縁遠かったことを呉市の失敗例を参考に、詳しく解説しました。
第2部は、「マイナ保険とデジタル化の意図」。先に成立したマイナンバー法改正により、来秋には紙ベースの健康保険証が廃止され、マイナンバーに紐付けされることは、同法の趣旨を逸脱し、強制化であり、憲法違反であると主張しました。
過去にも国民背番号制は、悉く世論の反対で断念に追い込まれ、住民基本台帳カードも失敗だったと分析。多額の予算が水泡に帰したことの反省がかき消されていると指摘しました。税と社会保障と災害対策への紐付けだったはずが、運転免許証への紐付けの道を開き、デジタル監視社会への道へ突き進むことへの危険を啓発しました。
またマイナ保険では、誤入力が多発し、現場では10割窓口負担の弊害が生じており、公金受取窓口においても他人の口座に振り込まれたり、医療情報が他人に漏洩したりする事故が多発。マイナンバーカード返納ラッシュも起きて来ました。
一方、マイナポータルでは、詐欺で多額な損害があったとしても、
- デジタル庁は一切責任を負わない
- デジタル庁による一方的な規約改正を可能
とされており、これらのことは国民は殆ど知りません。
そして、これらを運用している地方公共団体情報システム機構(J-LIS)には、総務省からの天下りやIT企業役員が理事を構成していると暴露。その上で、ガバメントクラウドに、米国大手のIT企業4社が選定されており、国民のプライバシーを外国資本にお金を支払ってまで引き渡す売国政策であると厳しく糾弾しました。
第3部として有志での交流会があり、自己紹介と個々による活動報告。その後谷本代表への質疑応答で、講演では聴けない話も飛び出し、大変有意義なひとときとなりました。