2023.8.29
この度は、3名の裁判官が揃って初めてのノーマスク。結果は、僅か47秒で閉廷。裁判長が主文を僅か10秒で読み上げ、訴えは却下、1円の損害賠償請求は棄却となりました。これは前回第3回口頭弁論時に、原告から6名の証人尋問並びにビデオの証拠採用要求があったものの、3名の裁判官による僅か46秒の合議により受け入れられなかったため、容易に予想されていました。
因みに「却下」というのは、本質的な審理を避けることで、原告に有利にならないようにするための水際防止策とも言え、行政寄り裁判の常套手段です。従って、報道されているような「退けた」、ましてや「敗訴」という表現は誤りです。あくまで退けたのは「棄却」と言って、1円の損害賠償請求のみです。
その後会場を移し、記者会見。これには原告の谷本誠一氏に加え、一緒に降機させられた反ジャーナリストの高橋清隆氏、今回より代理人を引き受け、東京から馳せ参じた桜井康統弁護士も同席しました。
谷本氏は判決の結果報告で、改めて主文を読み上げると同時に、即日控訴の意向を表明しました。
高橋氏は、行政を忖度する裁判の在り方を厳しく糾弾。メディアによる、共に降機させられた自身の存在を極力避けての報道は、国民を真実に触れさせないようにする姑息な手段だと一刀両断しました。
また桜井弁護士は、却下理由について、「裁判所はあくまで訴状に沿ったことしか審理しない。被害者に寄り添うことはなく、行政を忖度するのは日本の司法の限界」と指摘。その上で自身の裁判を例に、「控訴審においては、民法第709条によるCAや機長の不法行為による損害賠償、第715条AIRDOによる使用者等の責任を追及する建て付けで戦って行く」との考えを言明しました。
最後に谷本氏が原告として、これまでマスク差別で苦しんで来られた国民に寄り添い、彼らの代表として、桜井弁護士と共に、第2ステージへ進み戦う覚悟を改めて示しました。