2022.10.09
これは9月8日に自然共生党代表谷本誠一呉市議会議員が、一般質問で「マスク警察禁止」を市民啓発するよう、当局を追求した結果です。
この「呉市立学校における基本的な新型コロナウイルス感染症対策について」の5頁最後の行です。
即ち、「本人の意に反してマスク着脱を無理強いしないようにしています。」です。
これは、9月8日に書かれている新型コロナウイルス感染症対策本部(内閣官房)による、新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針(変更版)29頁の記述を引用転載しただけです。5月23日の同変更版25頁に始めて掲載され、その後の変更版にも継続して記述されています。
ところが谷本議員によると、保護者向け啓発にはほど遠いと言います。何故なら
- マスク着用に特化した文書ではない
- 発信元が教育委員会若しくは教育長ではなく、学校安全課である
- 教育委員会HPトップの新着情報に掲載されていない
- 政府の引用文に対する、市民目線での解説がされていない。具体的には、「マスクをしない子、できない子への差別・偏見は許されない」との内容が説明されていない
これでは不十分であり、学校マスク自由化には入りません。
多摩市等のような、強烈なメッセージ、福山市ではメールと文書を全保護者に配信して、周知徹底を図っています。所沢市でも教育長自らが全保護者に文書配布をしました。そのような意気込みが全く感じられない、「政府の文書に書かれていないことは載せられない」という冷徹行政では全く話にならず、「検討し直せ」と一蹴したところです。
実際、この文言を見つけることは困難です。
①呉市HP→②組織でさがす→③教育部→④学校安全課→⑤学校保健→⑥2022.9.28更新→⑦呉市学校における基本的な新型コロナウイルス感染症対策について→⑧PDFファイル→⑨5頁最後の行-
これが市民啓発になる訳がありません。市民をバカにしています。
基本的対処方針には、「政府は地方自治体と連携して国民へのメッセージとして『本人の意に反しマスク着脱を無理強いしないよう、丁寧に周知する』」と書かれているのです。これでは周知に全くなっていません。呉市教育委員会は、周知しようという意欲が完全に欠落している言われても仕方ないでしょう。
一方、呉市福祉保健部は谷本議員の質疑を受け、9月10日に先駆けて市民啓発用に、同様の内容をアップしました。
これも、基本的対処方針の記述「本人の意に反してマスクの着脱を無理強いすることがないよう」を転記したに過ぎません。
しかも教育委員会同様、市民が見つけることは困難です。即ち、①呉市HP→②新型コロナウイルス感染症情報→③新着情報→④新型コロナウイルス感染症で陽性者の届出対象が変わります→⑤お知らせ→⑥6基本的感染症対策→⑦本人の意に反してマスクの着脱を無理強いすることがないようお願いします。-となっているからです。
つまり、呉市や呉市教育委員会は、市民における社会生活において、政府の愚策により大混乱に陥り、ノーマスク者が差別を被っていることが全く解っていないことが判明しました。市民目線に立脚してなく、谷本議員の一般質問に対し「啓発する」と答弁させられたことで、渋々アリバイ作りで市民の目に届かない箇所に、解説なしで文言を転記したに過ぎなかったのです。
現在99%の人が人目につく屋外でマスクを着けているのが現状です。では、この方々が家庭に帰ったらどうしているでしょうか?殆どがマスクを外しているに違いありません。
政府は、最も濃厚接触になり易く、且つ感染し易い環境として、「家庭内」を挙げているのです。積極的疫学調査による濃厚接触者特定は、自治体と保健所の連携により、学校や保育所を対象外にしても、家庭内は対象にいれるよう、3月16日付け厚労省新型コロナ対策推進本部による「濃厚接触者の特定・行動制限・積極的疫学調査」においても、通知しているのです。
しかも、去る5月23日に政府は、「屋外では原則マスク不要」即ち「2m以上の距離が取れなくても声を出さなければマスク不要」を打ち出したにも関わらず、この暑い夏場を含め、マスクを外す人は殆ど現れませんでした。
恐らく国民の殆どが他人の目を気にする屋内外でマスクを着け、帰宅したらマスクを外しているものと推察されます。これは「忖度マスク」であると解釈できます。誰も心の底からマスクを必要と思っていない現れなのです。
岸田首相は10月7日の代表質問への答弁で、「世界と歩調を合わせ、屋内外におけるマスク着用ルールを改めて作成する」旨に言及する始末です。
谷本議員は呉市福祉保健部と教育委員会に対し、「マスク警察禁止」が市民に一目で伝わるような形で、啓発文言を市ホームページや市政だよりにきちっと掲載するべきと強く要請しました。
自然共生党チャンネル
第32回 新型コロナ対策の矛盾(2022.9.8)